2024.4.28 皇子山公園内
1.支点構築
先ず、公園内の立ち木を利用して支点を置き、マルチピッチクライミングの練習をしました。
(人の太腿位の太さの生きた木を目安に選びます。)
2つの支点をアンカーとして利用する場合は、固定と流動の2つの方式があります。今回は主に、流動分散方式について学びました。2つの支点のうち1つが壊れても、カラビナがスリングから外れてクライマーが落ちてしまわないよう、スリングの片側は捻じって、もう片方とともにカラビナをかけることを忘れずに!
2.マルチピッチシステム(シングルロープ)
2人ひと組で、実際の岩場でつるべ式でクライミングを実施することをイメージしながら公園の木々を渡り歩きました。
開始時は双方でハーネスの装着状態等をチェックします。(ロック漏れ等無いように。)
そしてビレイヤーの練習を行いました。クライマーは木々にアンカーを付けながら進みます。ビレイヤーはロープが程よいテンションを保っているか確認を怠らないようにします。クライマーがクリップオンするときはロープを大きく繰り出しますが、それ意外はちびちびを繰り出す…でもOKです。ただし、ロープが制御の溝から外れていないか絶えず気にかけておきます。
クライマーが登りきったら、『ビレイ解除』の一言でロープをデバイスから外します。次にビレイヤーが登る番です。双方でロープのテンション状態も気にしつつ、アンカーを回収しながら登ります。アンカー回収時はスリングを肩に二重のままかけてカラビナで留めます。無駄な動きの無いように。公園の中なのに岩場にいるようなイメージが出来ました。
3.懸垂下降
懸垂下降の練習は、公園の吊り橋横の斜面で行いました。ロープを二重にして半分ずつ、『ロープダウン』の掛け声とともに下方へ放り投げます。1番目に降りる人はフリクションコードでバックアップもします。足元を見ながら半身で降りていきます。2人目からは、下に降りた人がロープを持っていてくれるためバックアップの替わりになります。一連の動作時は手袋をしないとヤケドしますので要注意です。
以上で2回目のクライミング実技講習が終わりました。(報告:M代)
【一口感想】
(講師:N森)
アウトドアクライミングにおいてビレイとセルフビレイは最重要項目です。今年度、初めてそれだけのために実技の1日を充てましたが、良かったと思います。日常生活では、余り無い動きなので、すぐにスムーズに…とはいきませんが、ゆっくり確実に繰り返し、自然に出来るようにしてください。また、これらの技術を含め、安全に関わる事項は妥協せず、技術の難易度や使用頻度でなく、各リスクの大きさによって重要度を評価してください。装備選択も然りです。初級登山教室を通じ、各場面に相応しい動作が出来るよう判断力を身に着けていってください。
(講師:K口)
今回のカリキュラムは、支点構築・ビレイの練習・懸垂下降でした。
それぞれに解説や注意点の説明がありました。支点構築に関しては今回の教室では皆さんがセットする事は無いと思いますが、ビレイに関してはしっかり理解してもらいたいと思います。あとは数をこなして体に覚えさせる事です。頑張りましよう。
(スタッフ:S口)
普段からいつもやっていないことはどんどん忘れていく。セルフビレイ、ビレイ、懸垂下降に加え、ロープの処理やカラビナの正しい持ち方…。
自分や仲間の命を守って楽しんで岩を登るなら、やはり実際にやっておくべきだと痛感しました。いろんなことを復習できて良かったです。講師や受講生の皆さんの熱心さに拍手をおくりたいです。ありがとうございました。
(受講生:N堀)
理解しているつもりでもいざ自分が懸垂下降するとなると緊張からかカラビナもうまく思うように掛からず、手順もままならない。どこがどう繋がって自分の安全が確保されているのか、どんな状態でも冷静に確認できるように各操作を常に意識しながら練習しないといけないと思いました。
(受講生:N村)
実技講習2回目ということで、主にセルフビレイとボディビレイ及び懸垂下降の講習でした。
最初はボディビレイの操作方法で、頭の中では理解していても、動きがぎこちなくなったり、操作方法で混乱してしまい、あまり上手くできませんでした。しかし、丁寧にゆっくりと操作するよう指導していただいた後は、少しコツがわかり、徐々にできるようになりました。
考えながら動作するのではなく、自然に動けるよう、練習を繰り返すことが重要だと思いました。
クライミングについてはやはり危険が伴うので、ひとつひとつの動作を確実にこなせるよう、日々練習に励みたいと思います。来週もよろしくお願いします。
(受講生:T成)
N森先生の指導どうりにできず、登山教室の進行そのものを遅らせてしまっているなと感じています。またビレイは人の命を預かるものなので、しっかりマスターしたいと思います。引き続きご指導をお願い致します。
(受講生:M代)
岩場をイメージしながらロープワーク出来て、次回が楽しみになりました。ロープワークの『なぜこの結び方…』などの説明で納得感を得られました。しっかり練習し、実地で活かしたいとおもいます。ありがとうございました。