個人山行  東北の山々に紅葉を求めて

 

東北の山々に紅葉を求めて

白神岳(1.232.4m)  秋田駒ヶ岳,男女岳最高峰(1,637.1m)  

      乳頭山(烏帽子岳1478m)  鳥海山(2,236m)   車の走行距離約1400K

~ み ち の く の 紅 葉 & 温 泉 と お 酒 三 昧 ~  

【山行期間】2024年10月7日(月)~10月12日(土)

【参 加 者】Y森(CL,運転),A見(SL,運転,),Nま(SL,運転),K川(救急,会計)M内(会計),K原(運転,装備)の6人    

                         

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10月7日(月) 大津から秋田へ、敦賀からフェリー乗船  天気 曇りのち雨

【日 程】5:50Y森宅膳所→8:00敦賀港9:35出港→5:30秋田港着

【内 容】東北陸奥紅葉山行。Y森さん企画第5弾。いつも入念な計画の元、東北の素晴らしい紅葉の山々と温泉、美味しいお料理を堪能出来る贅沢山旅。私は、4回もその贅沢山旅の恩恵を受けてありがたや、ありがたや。今回は前々回に行こうとしたが、台風で土砂崩れのため、登山口まで行けなかった世界遺産の白神山地の中の白神岳登山とそして台風の為、海岸にある温泉に入れなかった黄金崎不老ふ死温泉のリベンジと計画しながら天候の為、秋田駒ヶ岳を優先して行けなかった乳頭山(烏帽子岳)への挑戦。そして、又秋田駒ヶ岳へも再び登り、更に最終日にはロングラン山行の鳥海山と盛り沢山の企画。

どれもこれも楽しみな山々。さて問題は、お天気と体力。前日まで10月に入ったと言うのに暑さが残る日々が続いていたが、東北の気温は?寒暖差も心配だ。1日目は朝、5:50に大津を出発して敦賀港に8:00過ぎに到着。日本海フェリー、9:30出港。次の朝、5:35秋田港着(30分遅れ)。フェリーに乗ったら後は自由時間。翌日の登山に備えてそれぞれゆっくり過ごす。私にとっては、珠玉の時間。NO家事Daysが6日間。何よりのご褒美。さぁ良い山行になります様に  (記 K川)                              

 

10月8日(火)  白神岳(1.232.4m)  天気 晴れ時々曇り 

【データ】   距離13.8K  行動時間8時間35分  累積標高差(登り)1,120m

【コースタイム】  

7:50 白神岳登山口駐車場着(3台ほど駐車している)8:15発→ 9:00二股コースとの分岐点蟶山(まてやま)コースを進む→ 10:35 蟶山分岐点。ここから数分で蟶山山頂着。眺望はなし→ 12:45白神岳山頂到着。東南方面に世界遺産の山域を一望する。手前の避難小屋前で昼食。13:15 →14:47 蟶山分岐点→16:40 駐車場着→ 17:40 黄金崎不老ふ死温泉着

内  容】

 登山口に向かう時は時折小雨が降る曇り空だったが、登り始めた頃から次第に回復し、途中から日が差してきた。ブナ、ミズナラ、ヒバの森を歩き出す。このあたりの紅葉は,まだ少し早いようだが、足元には栗やトチの実、ドングリにキノコ。オオカメノキやナナカマドには赤い実がたわわについている。秋の花もチラホラ咲いている。

 登山道はぬかるみや木根で滑りやすく慎重に登っていく。蟶山に近づくにつれ、だんだんと天気は回復してきて、日も差し、あたり一面のブナ林が美しい。

 分岐からは白神岳山頂に向かう緩やかな稜線を歩く。コミネカエデの黄葉やナナカマドの赤い実が青空に映え、足元にはリンドウも咲いている。

 山頂近くのログハウス風の避難小屋と別棟のトイレは新しくて立派だ。白神山地は日本初の世界自然遺産に登録されてから30年が経つとのことで整備にも力が入ってるように感じた。

 出発は30分遅れたものの、天気に恵まれ、概ね計画書どおり行動時間で第1日目を終えることができた。温泉宿に着いたのは日没後だったので、不老ふ死温泉名物の露天風呂は明日の朝に持ち越しとなった。(A見)

                 

10月9日(水)  秋田駒ヶ岳,男女岳最高峰(1,637.1m)   天気 晴れ時々ガス

~ 八合目小屋 ~(男岳)~ 男女(オナメ)岳(1637.1m) ~ 横岳 ~ 八合目小屋 へと周回~

 

【データ】 男岳行かない組  距離  5.8K   行動時間 4時間4分  累積標高差(登り) 430m 

      男岳行った組   距離  6.8K   行動時間 4時間4分  累積標高差(登り) 520m

【コースタイム】

八合目駐車場12:40――13:15片倉展望台――14:05男岳(1623m)―― 14:45男女岳山頂――15:20横岳(1582.5m)――15:40焼森(1551m)――16:25八合目駐車場  

【内 容】        

 青森県東端の不老ふ死温泉を8時前に出て4時間余り、秋田駒ケ岳八合目駐車場に着いたのは12時過ぎでした。路駐の車も多く満杯の駐車場にタイミング良く空いた駐車枠に停められたのはラッキーで、直ぐに車内でおにぎりなどを食べ、少し遅れて出発しました。駐車場の標高は1300mで高木は無く、火山性の赤土の緩やかな登山道を登って行き、片倉展望台で景色を楽しみました。更に登って山の間の湿原に出て阿弥陀池の端から男岳へ希望者が往復しました。「駒ケ岳」の山名は南斜面の馬の雪形ですが、嶽参りする駒形神社は男岳山頂にあります。駒ケ岳山群では他に無い花崗岩の登山道を降り、阿弥陀池の木道を通って避難小屋の前から主峰の男女岳への階段を登ります。山頂は雲のため遠くの景色が見られなかったのが残念でしたが、火口クレーターなど火山の雰囲気が感じられました。避難小屋まで降りて、横岳までの60mほどの登りがキツイようなら来た道を引き返すかとの相談でしたが、結局予定通りに横岳、焼森経由で駐車場に向かいます。結果的に少しの登りを頑張った後は雲も取れて遠くも見られ、焼森での絶景と駐車場に降りる辺りの紅葉も楽しめました。駐車場に着いたときは4時半ころで登山者はほぼいなく、満杯だった駐車場もほとんど空になっていました。次の日は快晴予報でもっと車と登山者も多くなるようで、ゆっくり静かな山歩きと展望、紅葉を楽しめたのは幸運でした。                   (記 K原)                             

 

                                                         

10月10日(木) 乳頭山 (烏帽子岳1478m)    天気 晴れ時々曇り 山頂ガス、やや風あり

【データ】   距離 10.7K 行動時間 7時間15分 累積標高差 約775m 

【コースタイム】

  8:14休暇村乳頭温泉郷(780m)P発→妙乃湯→大釜温泉→8:45孫六温泉(814m)登山口8:50→9:17 945ピークで休憩9:21→10:16 1170mあたりで休憩10:23→10:56田代平山荘(避難小屋1290m)11:04→11:38一本松沢ルート分岐(閉鎖中) →11:56乳頭山(烏帽子岳1,478m)山頂12:05→12:21一本松沢ルート分岐(閉鎖中)→12:53田代平山荘(昼食)13:24→15:04孫六温泉登山口→大釜温泉→妙乃湯→休暇村乳頭温泉郷(780m)P着

【内 容】         

数年前に乳頭温泉まで来たけど行けなかった乳頭山。今年、リベンジすることにした。休暇村乳頭温泉郷に宿を取り、ここに車を置かせてもらい、歩いて登山口まで向かう計画です。車を一日置く場所がないのです。各宿の駐車場は、温泉客のための駐車場なので登山客で埋めるわけにはいかないのです。

 休暇村乳頭温泉郷をバックに記念写真を撮ってからスタート、妙乃湯、大釜温泉、、孫六温泉(改装中閉館)等の温泉を右手に見ながら、車道を歩きます。30分で前回宿泊した孫六温泉に到着。ここに乳頭山への登山口があります。

 孫六温泉登山口で休憩後、出発。最初は緩やかなトラバース道、でもすぐに急登になります。しばらく登っていくと、右手下に黒湯温泉が見えてきます。どこも露天風呂があって、湯けむりがあがっています。何とか急登をクリアして945ピークで休憩。さてここから先は、立派なブナ林が前後左右に広がっている中、緩やかに登って行きます。ブナの林を楽しみながらの登りです。ところが1100mを越えるあたりから、登山道は掘れて、ドロドロ、ねちょねちょの悪路となってしまいました。雨天では登りたくないコースです。でも1250mあたりから平地となって木道もあって歩きやすくなりました。低木の紅葉も見事に色づき、田代平山荘の前の小さな池からは紅葉越しに乳頭山山頂が顔を見せてくれました。

 ここから、緩やかに眺望の良い尾根を登って行きます。でも山頂はガスがかかってますが、時々顔を見せてくれます。あと標高差、約100mで、紅葉が綺麗になってきました。(ガスがかかると見えなくなるけど)

山頂直下、南側の肩の場所(1460m)からは、断崖絶壁の壁と、紅葉の絨毯が見えましたが、すぐにガスに隠れてしまいます。もう少しで山頂です。11:56乳頭山山頂(1,478m)に到着。この山は県境にあり、岩手県側では、烏帽子岳と呼ばれています。まずは、記念写真。でも強風です。山頂は東南方向が断崖絶壁となっています。要注意。私は、ガスが消え紅葉が出るまで少し待って写真を撮りましたが、岩手山山頂の雲は取れませんでした。でも紅葉の海が見えたので納得です。山頂では、写真を撮ってすぐに下山にかかります。

 皆さんの待つ肩(山頂から50m先)でも強風なので、田代平山荘まで下りて昼食にすることにしました。この避難小屋ですが、なかなか綺麗です。しばし風もなくゆっくりと食事をとりました。下山はドロドロの登山道に注意しながら滑らないように下りて、緩斜面ではブナ林を楽しみ、15時過ぎ無事に孫六温泉登山口に着きました。そして休暇村まで歩いて登山終了。いいえ、これから2時間、車の移動が待っていました。午後7時過ぎに白滝旅館に到着。この旅館からは明日登る鳥海山鉾立登山口まで30分と近いのです。お安くてお料理もおいしくこじんまりしていて、良い旅館でした。      (記 Y森)

 

10月11日(金) 鳥海山 (2,236mm)    天気 晴れ時々曇り やや風あり

【象潟口コース】距離14.8km 登り1.340m 下り1.341m 山行9:25  休憩2:11  合計11:36

【コースタイム】

5:55鉾立車場→6:10出発→6:22鉾立展望台6:29→7:47賽の河原→8:29御浜小屋8:44→9:01御田ケ原分岐→9:43七五三掛→9:55外輪山・千蛇谷分岐10:07→10:34文殊岳→11:22行者岳→11:48新山・外輪分岐11:54→12:19鳥海山12:54→13:09鳥海山山頂御室参籠所13:40→14:51外輪山・千蛇谷分岐15:05→15:09七五三掛15:16→15:33御田ケ原分岐→16:05御浜小屋→16:35賽の河原→17:37鉾立展望台→17:46駐車場

【記 録】

いよいよ東北紅葉狩り山行の最終日、みちのく随一の霊峰鳥海山登山である。昨日の烏帽子岳に比べ、好天に恵まれ絶好の登山日和である。鉾立駐車場の車は三連休前か意外と少ない。登山開始直後の登山道両サイドはナナカマド、奈曽渓谷展望台からは割栗石を敷き詰め整備された歩道が賽の河原まで延々と続く。右下方には朝陽の影の鳥海山、紅葉を眺めつつ徐々に高度を上げていく。2時間半程でやっと御浜小屋へ到着。15分ほど休憩後、鳥海湖を右眼下に、岩場で足元の不安定な道を登りきると扇子の森頂上。下り道になり鞍部の御田ケ原分岐を過ぎ、八丁坂の登りにかかる。やがて七五三掛、標高1.860mの外輪山・千蛇谷分岐で一休みし文殊岳、行者岳を経、岩場、やっと2,236m新山登頂。新山から岩間の胎内くぐり、すこぶる危なっかしい巨岩の岩礫地をゆっくり慎重に下り鳥海山山頂御室参籠所で昼食休憩後、13時40分出発。千蛇谷から登り返し、15時頃千蛇谷分岐に辿りつき登りの際の登山道に出る。賽の河原と鉾立展望台間の奈曽渓谷の夕陽を浴びた紅葉、日本海に沈む夕陽の絶景に今日一日の疲れを癒す程感動。夕陽が沈み暗くなった17時40分頃、鉾立登山口へ到着。鳥海山について「昭文社」や「山と渓谷」の案内文はいずれも1泊2日の日程を要する中級レベルと記載してある。休憩に多くの時間を割きながらとは言え、何事もなく丸一日歩いた皆様の体力と頑張りに敬意を表したい。しみじみ今回の山行の最終日が鳥海山で良かったと実感する。

<Nま>

 

10月12日(土)    春日山城跡   朝から快晴

今日は最終日 湯野浜温泉「華夕美 日本海」を8時20分に出発してガソリンを入れ、鶴岡物産館でお土産を買い。鶴岡JCT(9:40)から高速に乗り、上越高田IC(12:36)で高速を降りて、本日の目的地 上杉謙信のふるさと新潟県上越市の日本百名城「春日山城跡めぐり」です。

春日山城は、石垣がなく、自然の地形と土木工事により巡らせた空堀や土塁などによって曲輪(くるわ)を守っていた。天守閣もなく、周囲の山々に砦を築いて、より大きな城としての機能を持たせていた。こうした城の造りは戦国時代の山城の特徴を表しているそうです。徒歩1時間の三郎景虎屋敷コースをゆっくり見て回りました。手入れが行き届き、清々しい気分の散策が出来ました

散策を終え、また高速に乗り名立谷浜IC(4:15)食事タイムをとり、一路、滋賀に向けて走行 草津IC(9:20)に降り、順次下車して大津京組(10:00) 車庫入り(10:20) 無事解散となりました。みなさまお疲れでした。お天気に恵まれた山行に感謝です。(M内)

 

紅葉山行後記

K川さん

1日目白神岳。橅の巨木の森の中を急な登りとアップダウン、滑りやすい登山道を約7時間歩く。木漏れ日に輝く橅の白神岳、神秘が宿る。

2日目秋田駒ヶ岳 2回目のリベンジでやっと出会えた山全体の錦織。オレンジ、赤、黄色、緑色の自然の見事なコントラスト。ナナカマドの赤い実が、マユミの実が可愛い。

3日目乳頭山 秘湯の湯、孫六温泉から登る。橅の綺麗な山⛰️   でも滑りやすく歩き難い登山道に手擦った。田代平山荘の前の池から見たちょこんと乳頭の山の紅葉がここだけの贅沢。

4日目鳥海山 12時間の山行。新山へのアプローチが長い、長い。そして新山への登りが厳しい岩の連続。夜明けから日没までの山行になった。下山途中で見た夕陽に染まる鳥海山の紅葉、日本海に沈む夕陽。最後のご褒美だ。

 

若い皆さん 行きたい時に行ける時に厳しい山、チャレンジが難しいコース行って下さい。歳を取ると行ける山が少なくなって来る。行けても時間が掛かって危険度が増す。登山限界。今回の鳥海山で身に染みる。きっともっと若かったら、スタコラサッサ(?)やったんやろうなと。

企画して下さったY森さん、同行して下さった皆さん、一杯お世話になりました。とっても楽しい、美味しい陸奥紅葉山行でした。ありがとうございました。  又又、食べ過ぎ、飲み過ぎ。トホホ 

 

Nまさん

今回の山行で印象的だったのは白神岳である。白神山地は1993年12月に世界自然遺産に登録された。世界最大級の規模でブナの原生林が分布する白神岳はその西端にある。世界遺産登録直前の1993年10月に青森銀行創立50周年記念として制作された写真集「SHIRAKAMI-白神山地」が銀行から進呈され、今も手元にある。今回の山行を終え、この写真集と約30年経た原生林を比べると殆ど変わっておらず継続的自然保護の大切さを改めて認識させられた。

 

Y森

東北は何より紅葉が綺麗。夏の高山植物も良いけれど、なんせ、標高が低いので、夏は暑い。秋は空気もカラッとしていてとても気持ち良い。このところ毎年秋は東北と決めて少し長めの登山を楽しんできた。温泉も豊富です。しかし、4~5日の行程では、1日くらいは必ず雨が降り、登山は、止めて観光にしてきた。けれど今年は運よく雨は降らなかった。(フェリー中は雨だったが)そして今まで、行けなかった白神岳、乳頭山もリベンジできたし、納得のいく山行ができた。また、最終日の鳥海山は登りながら日本海を見たかったので鉾立ルートを選んだが、予期せぬ日本海に沈む夕日が見られ、それがまた素晴らしく、赤く染まった空が東北の紅葉の象徴のようでもありました。また、七五三掛分岐から尾根ルートへ、新山山頂へ、そして千蛇谷ルートを下山。なかなか長い行程で、登り返しもきつかったけれど、この歳で行けたのは自信になりました。もう行けないと思う。そして日本海に落ちる夕日は、横にとっても長い夕焼けで感動しました。来年からは少し短い期間にしたいと思っています。場所未定。

 

M内さん

日帰り山行に温泉付きの贅沢な山行でしたが、日ごろの苦労が報われて大満足の山旅でした。4日間歩けてまだまだ歩けると自信にもなりました。鳥海山(新山)は、日の出から日の入りまで歩くロングコース、厳しい岩場の上り下りは、緊張の連続でした。

何と言っても、天気に恵まれ、ブナの原生林、紅葉を楽しめたことがうれしいです。

                                              (記録全体まとめ Y森)