個人山行〔南アルプス〕木曽駒ケ岳・宝剣岳・三の沢岳

 

【日にち】9月7日(土) 8日(日)

【天気】晴れ時々曇り

【参  加  者】K藤(SL)、I 野(CL)、S藤(記録)

 【コースデータ】 13.0㎞  15時間34分 

 【  行 程  】

1日目:

 8:05千畳敷―9:16宝剣山荘・宝剣山荘テント場―9:37宝剣岳―10:16宝剣山荘テント場―10:29中岳―10:45頂上山荘テント場―12:23木曽駒ケ岳―13:04木曽小屋―13:25玉の窪小屋―13:39木曽前岳―14:13玉の窪小屋―14:36木曽小屋―14:43木曽駒ケ岳―15:21頂上山荘テント場幕営

 

2日目:

6:04頂上山荘テント場―6:12中岳―6:44宝剣山荘―7:32ホテル千畳敷―極楽平―10:37三ノ沢岳―13:53千畳敷―14:00千畳敷ロープウェイ

 

 

 【  感 想  】

 駒ケ岳ロープウェイで標高差950mを上げ、あっという間に標高2,612mの千畳敷駅へ。寝不足で一気に標高を上げたことで高山病になるのでは、という当初の心配は当たらず、千畳敷駅から乗越浄土までの急斜面を多くの登山客と一緒に、大汗をかきながら登った。天候に恵まれ、富士山が見える景観は最高に良かった。

 私たちは夫々のテントを担いできたので、宝剣岳へ登る際には宝剣山荘の 横手にザックを置き、軽装備で北稜からのルートを登った。岩肌のむきでた岩山である宝剣岳は、危険個所には鎖もある。登山者が多かったので慎重に登った。標高2,931mの宝剣岳山頂は四方の眺めは素晴らしく、南北のアルプス連峰の眺望が楽しめた。しかし山頂自体は狭いので早々に下山し、中岳を超えて、頂上山荘テント場へ急ぐ。

 頂上山荘テント場から見える木曽駒ケ岳は、丸いなだらかな平和的な山容をしていた。テント設営後、さっそく木曽駒ケ岳に登りに行く。木曽駒ケ岳の山頂は、標柱の前で写真を撮りたい若者たちで長蛇の列ができていた。

 そして、私たちはその列を通り過ぎ、予定には無かった木曽前岳へ登ることを決め、駒ヶ岳の北西側の斜面をひたすら下っていく。玉の窪小屋まで下りると、分岐があり、そこからは登りの道となり、木曽前岳(標高2,826m)の山頂に到達。山頂には標識らしきものはなく、少し分かりづらかったが、ここから思いがけず、岩肌が険しくも白く輝くように美しい凛とした木曽駒ケ岳の姿を目の当たりにして驚きと嬉しさで胸いっぱいとなる。(中岳・頂上山荘テント場から見える木曽駒ケ岳のなだらかな印象とはまるで違う。)

 

 2日目は千畳敷ホテルのコインロッカーにザックを置いて、三の沢岳へ。三ノ沢岳は宝剣岳から南西に伸びる尾根上に聳える標高2,847mの山である。

 宝剣岳の北稜から南稜を歩いて三ノ沢を目指すのが最も時短なコースだが、滑落の危険もある難路なので、安全大優先で千畳敷から極楽平へ上がるコースを選んだ。そして三ノ沢岳までの稜線を登っては下りを繰り返すこと3度、半端なく長いその道のりは、背後に宝剣岳・木曽駒ケ岳が見え、前方には三角錐の整った三の沢岳の姿が見えるという贅沢眺望の稜線歩きだったが、這松が茂る岩だらけの登山道だった。なるほど登山者が少ないのもうなずける。

 やっとの思いで辿り着いた三ノ沢岳の山頂には小さな標識があり、大きな岩が乱立していた。そこで短い休憩をとり、ここまで歩いた達成感を噛みしめながら再び千畳敷までの往路を戻った。

 今回、私にとって三の沢岳という玄人好み?(と、言われる)山行ができたことは最高に嬉しいことだった。