集中合宿   わさび平集中~弓折岳~双六小屋   ハイキング部 

 

~ えっ、集中って私達だけ?  酷暑から脱出し,3日間涼しいアルプスを堪能 ~

 

【日 時】2024年(令和6年)7月27日(土)~29日(日)小屋2泊

【天 気】27日(土)は曇り一時雨パラつく 

28日(日)は小雨時々曇り 

29日(月)は快晴

【参加者】Y森(CL,初級班CL) Nま(SL,上級班のCL)S口(SL,上級班のSL) Y村、H井、S藤、S井、A元、A成の9人

【3日間合計のデータ】『初級』 距離24.9K 標高差1,660m 

『上級』 距離28.8K、標高差1.852m、

 

 

            

 

 

  

 

 

 

 

 7月27日(土)       

【コースタイム】 6:45膳所駅を出発→各人ピックアップ

12:12新穂高無料駐車場(1,045m)発→12:25新穂高登山センター(1,080m)12:37→12:50左俣ゲート(1,120m)→13:25お助け風(風穴1,260m)13:28→13:58笠新道登山口(1,370m)14:06→14:20ワサビ平小屋着(1,405m)                  

【記 録】                 

2024年の集中合宿は、雨のため、他パーティーの中止が相次いだ。ハイキング部以外誰も来ないと知ったのは、前日だった。そして前夜リーダーY口さんの欠席が判明(後日聞けば疲労の蓄積から熱が出たと)。それから車をNまさんに出して頂く対応とピックアップの対応等バタバタの前夜であったが、しっかり睡眠はとれた。

 27日早朝。さあ、出発しよう、 高速はスムーズだった。けれどSAが混んで入れないのでPAで対応する。そして新穂高の無料駐車場は満杯かと心配していたが、空いていた。きっと雨で登山客が減ったのだろう。2台の車を止め、徒歩で、そのまま川沿いの道を登山センターへと向かう。ここで登山計画書を提出し、トイレも済ませ12:12出発。

 今日は、夕方雨の予報が出ているので、早めに着きたい。頑張りながらもゆっくりと進む。だらだらはしないで行こう。1,250mを越えると右手の方から涼しい風があたる。お助け風だ。アルプスにあたる風が岩の隙間を通り冷やされて出てくる場所なのだ。まるでクーラーに入っているみたい。しかし一時の事であった。冷風がなくなると暑い。ノリウツギや、ガクアジサイ、オオウバユリ等を見ながら橋を渡っていく。橋のガードレールは、大雪で痛みが激しいのかボロボロだった。雨が、パラパラときたが、両側に木々も多いので、傘やカッパ上着でしのぐ。そのうちに傘新道登山口に着いたので少し休憩。この道はめっちゃ急登だと説明しながら休憩する。あと少しだ。14:20にワサビ平小屋に到着。

手続きを済ませ部屋に入る。女性は私達だけで一部屋下さった。お風呂もあるので、順番に入る、小屋前でビールを飲んでいるグループがいくつかあった。そのうちの一つが、うちのパーティーだった。川沿いのベンチを確保し集いが始まっていた。私はビールを飲まないので涼しさに浸っていた。谷川には、ワサビが植わっていた。川水に手を入れたらとても冷たくて浸けてられない。おしゃべりは弾む。ここまでの雨は少しで、雷もなく良かった。一日目終了。そしてハイキング部だけの集中は写真を撮って終了となった。     (記 Y森)

 

7月28日(日)第2日目初級組(メンバー Y森、H井、S井、A元の4人)

【コースタイム】 

5:40ワサビ平小屋(1,405m)→6:20小池新道入口→7:45秩父沢→8:45イタドリヶ原→9:35シシウドが原9:50→11:00鏡池→11:10鏡平山荘(休憩昼食)12:30→13:05弓折中段→13:40弓折分岐13:48→14:00弓折岳三角点山頂(2,588.5m)→弓折分岐→14:30双六方面最初のピーク(1600m)から引き返す→14:40弓折分岐→15:40鏡平山荘着(2300m)         

【記 録】              

4:00起床。朝からしとしと雨。ワサビ平小屋で作ってもらった朝食用のお弁当をみんなで小屋の食堂でいただく。ほどなくして鏡平へ向けて上級組が出発。お見送り。

5:40ワサビ平小屋を小雨の中、2300mの鏡平山荘へ向けていよいよ出発。秩父沢を渡りゴロゴロ石(岩)の小池新道を進む。小池新道は大きな石の道を「〇」と矢印「→」の白ペンキに従って登っていきます。ゲームのようで面白い。小池新道では、登りやすいように岩を階段のようにできるだけ水平に並べてくれていて、その上を慎重に登って行く。小池さんありがとうございます。                      

8:45イタドリがいっぱいのイタドリヶ原で休憩。小雨が降っていて途中の山々の景色は少し見えても、稜線には雲がかかっている。イタドリヶ原の看板には、鏡平まであと1:45と書いてあり、まだ、真ん中に来ていないと思い、少しがっかり。気をとりなおして、ごろごろ岩の道をどんどん登りやっと、11:00鏡池に到着。

きっと晴れていたら、山や木が写ってきれいはず。木道に従って湿地を行くとやっと鏡平山荘につきました。

部屋に入って少し休憩、昼食。濡れた服を着替えて登山に必要のない荷物を置いて12:30弓折岳・お花畑へ出発。登るにつれてかわいい高山植物のお花がいっぱい咲いていた。高山植物は、清楚で本当にきれい。コイワカガミ、アオノツガザクラ、チングルマの綿毛、大好き!途中雨が激しくなりましたが、なんとか弓折岳(2592m)山頂に到着。

分岐に戻ってお花畑を目指したが、雨も激しく、視界も鮮やかではないだろうと鏡平山荘に下山した。

山荘には上級組が到着していた。全員無事2日目が終わってよかった。雨で景色が見えない残念なところもあったが、滑るほどではなく、時々幻想的な雲の流れが見られた。(記 A元)

 

7月28日(日)第2日目上級組(メンバー Nま、S口、A成、S藤、Y村の5人)

【コースタイム】

5:35ワサビ平小屋出発⇒6:00小池新道⇒7:00秩父沢⇒7:12チボ岩→7:35イタドリヶ原⇒7:44上涸れ沢⇒9:00鏡平小屋(休憩 荷物デポ)⇒9:53弓折中断⇒10:15弓折岳分岐⇒10:40弓折岳ピーク(2592m)⇒11:12花見平⇒12:10双六小屋(お昼休憩)12:50下山開始⇒15:00鏡平小屋到着

【記 録】

 前日からから曇りと予想し5時出発予定だったが、早朝からも雨音強く小屋で朝食弁当を食べ雨具も着て、今日は長時間頑張るぞと覚悟して出発した。標高が高いとはいえ急坂ではすぐに雨具で蒸暑くなり、石畳涸れ沢あたりで霧雨に変わったので雨具を脱ぎ、気を取り直して先に進んだ。がすぐに小雨が降り出し上着だけ着ることになった。小池新道は足元の石が階段状に並べられていたり、ペイントの道しるべが分かりやすい。川にも丈夫な橋が架かって安心して渡れるし、変化があって面白いコースである。秩父沢では、昨晩からの雨で水量が多くゴーゴーと音を立ててマイナスイオンを放っていた。出発前Y森リーダーが晴れなら秩父沢で水を補給できるが、今日は濁って使えないかもしれないから小屋から充分水を持つようにというアドバイスがあった、水は少し濁っていて、天候による細やかなアドバイスになるほどと感心する。チボ岩は大きな岩の隙間にスマホなど物を落とすと二度と拾えないことから、盗むという意味のチボ岩と称しているとのこと、これも出発前に教えてもらった。雨は小降りになったり霧雨になったりで、フードをかぶったり脱いだりしながら、ひたすら登っていくと、道の左側に突然鏡平小屋が現れてホッと一息できた。鏡池も霧雨に煙り水面は乱れていた。弓折岳周辺から,高山植物が特に多くなってきて足は疲れていてもテンションが上がる。この先はさらに飛騨の山奥へと進んでいく。稜線道も出てきて天気が良ければどんなパノラマが開けているだろうと想像しながら登っていくしかない。2500mを越えてくると空気もかなり冷えて雨具がちょうど防寒具となって心地よくなってきた。ようやく双六小屋の赤い屋根が山間に見えたものの道は下ったり登ったり、よくもこんな山奥に小屋を建てたものだと感心する。ようやく双六小屋のテン場が広がり、ゆるやかな木道で植物を保護していた。小屋に到着する頃には雨が止み、ゆっくり昼食休憩をとった。行きは雨の中進むことに必死で余裕がなかったが、帰路はうっすら雲も切れて明日は晴れると期待を持ちつつ、高山植物の写真を撮りながら鏡平小屋到着を楽しみに足を進めた。今日の行程は14㌔、登り1544m下り672mと、かなり登りごたえのあるコースだったが、みんなと一緒なので頑張ることができた。(記 Y村)

 

7月29日(月)最終日

【コースタイム】

鏡平山荘6:00出発→6:05鏡池テラス6:15→7:10シシウドが原7:20→8:30秩父沢出合8:42→9:30小池新道登山口9:35→9:52わさび平小屋10:10→10:21笠新道登山口→11:18新穂高登山センター11:26→新穂高無料駐車場着11:40

【記 録】

とうとう最終日、明るくなり始めた鏡平山荘の窓からかすかに槍ヶ岳のシルエットが・・。1日目2日目と泣かされた雨は降ってないっ!雲がどんどん流れて行き、心ウキウキしてくる。5:00に朝食を摂りいよいよ下山。山荘を出発するとき、弓折岳から降りてきた登山者が道中で熊を見たと小屋に報告されたので、出没が昨日だったら出くわしてたかもと思ってとちょっと焦る。 

鏡池のテラスに立ち寄り、穂高の山々を眺める。槍も子槍も確認できる。雨で洗われて木々の色が一層鮮やかで、池に映る景色も美しい。最終日のこのご褒美に感謝しながら、どんどん降りていく。ずっと遠くには去年登ったジャンダルムもそびえている。

大変石の多い道のり(小池新道)ではあるが、よく整備されていている。大きな石の平な面を上にして歩きやすく整えられていることに驚く。どのように道を切り開き登山道として整備されてきたのか知るところではないが、相当な労力であったであろう。「チーム小池」ありがとう。

右手にはずっと笠岳が続いており、行きには見えなかった緑豊かな美しい稜線が登っておいでと誘ってくる・・いつか行くからね。

わさび平小屋で長めの休憩をして林道を降りる。こんなに長かったかと思いながら歩を進め、ようやく新穂高温泉駅に到着。

今回、会の夏山集中としての山行であった。他のグループが悪天候で中止になる中、小屋泊であることや日程が他グループとずれていたことで決行でき、とても得した気分だ。そして9人のパーティーで賑やかに楽しめた。しかし、多人数であるがゆえに注意すべきことや、刻々と変わる天候を見定めて行動するという点でまだまだ勉強不足だと感じた。(記 S口)