【実施日】2022年5月21日(土)曇り後小雨~22日(日)晴れ
【講師及びスタッフ】
T内(彷徨倶楽部)、N森(彷徨倶楽部、K口(滋賀山友会)、K嶋(比良雪稜会)
【受講生】
N村(比良雪稜会) 、S水(比良雪稜会)、T本 (滋賀山友会)、 S口(滋賀山友)
【1日目】9:10イン谷口出発~9:30大山口~11:20北比良峠~11:40八雲ヶ原<昼食・テント設営(6人テント1、2人テント1、ソロテント3)>
13:30テン場出発~ヤクモ池南西部の散策(読図訓練・水汲み・ブナの巨木探し)~15:20テン場着<休憩・夕食・ミーティング・就寝準備>
【2日目】4:00起床<朝食・整頓・準備>~5:45テン場出発<縦走・読図>
~6:30コヤマノ分岐6:40コヤマノ岳~7:16武奈ヶ岳~7:30細川越え~8:18釣瓶岳
~9:40ナガオ尾根991~(バリエーションコース)10:20広谷~10:45テン場着<テント撤収・昼食>
~11:40八雲ヶ原出発~12:10北比良峠~13:15大山口~13:40イン谷口到着
【活動・学び】
⑴計画書・食事計画書の作成
・出発を迎えるまでに、受講生で縦走のコースやタイム、食事内容などについて意見のやり取りを重ねてひとつのものに絞り、完成させた。
・山中での移動はできる限り早い時間に設定し、下山も遅くとも15時には終えること、最終下山期限日、日の出・日没時刻を記載すること、計画書は遭難時の手がかりであるばかりでなく遭難しないためのものであることを指導頂いた。
⑵テント泊
・実際に八雲ヶ原をあちこち歩いて風向き、地形、木々、草、ぬかるみの具合などを確かめて、テント設営場所を決定し、協力して設営。
・ツエルトも設営して頂き用途を学んだ。合わせて、トイレのないテン場での排泄物に関するマナーについても知った。
・飲み水の確保のために、沢を探し水を調達した。飲料として使うためには、煮沸や専用の浄水器が必要であることや、汲む沢も選ぶべきことを学んだ。
・調理メニューは様々な例があるが、今回は初級でもあり、シンプルなメニューとした。火を使用時、クッカーは常に手で支えておくことを注意された。
・撤収時には、テントの本体やシート、寝袋などに持ち帰りたくない虫等いないか点検した。(実際フライシートにマダニが付いていた。)
⑶読図
・縦走
・散策、縦走において、常に地図とコンパスを手に読図訓練を行った。
・登山道にある分かりやすい現在地から目的地の方角を知るだけでなく、地図上にないバリ
エーションルートで自分の今いる場所を地図から実際のピークの形や地形の特徴を目で見て探すことの難しさを痛感した。
⑷リーダーとしての行動
・パーティーで移動する際、受講生は交替でリーダー役を体験した。先頭を歩いて方向を示すだけではなく、危険個所に気を配り、メンバー全員のペースや消耗具合、異変への気付き等求められることが大変多かった。
<一口感想>
皆さん体力があり、テント設営もてきぱきと出来て良かったです。初日にブナの巨木は見つかりませんでしたが地図とコンパスを使って地形を見る練習になりました。翌日は好天で早めに出発でき、快調に歩けました。ナガオの入口に直接下りられなかったのは残念でしたが私も含めて地図読
みの難しさが判ったと思います。(T内)
今回、初日夕方よりパラパラと雨が降り始め夜中(私は18時位には寝たので定かでない)にそこそこ降り、明日は下山か?と思いましたが、明け方には雨は止み、快晴の中、当初の計画通り縦走する事が出来ました、主に地図読みでしたが、受講生の皆さん分かったり、分からなかったり、そしてスタッフも・・・。地図が読める様になると楽しくなりますので、これに懲りず繰り返し練習して頂ければと思います。
今回食事も個食でしたが、皆さんと楽しく過ごせました。機会が有れば次は遠出したいですね。有難うございました。(K口)
比良雪稜会からの受講生はテント泊初心者なので、自ら衣食住をザックに詰めて担ぎ歩き、またソロテントで設営から撤収迄を経験する事が出来て大変良かったのでは…と思っています。今回、3つの会のメンバーでのパーティーでしたが、より一層チームワークが強固になった気がします
。これからの講習がなんだか楽しみです。(K嶋)
コロナの関係で共同でのテント生活には制約がありますが、それなりに密度のある体験ができたのではないでしょうか?
2日目は天気に恵まれ、清々しい濃緑の季節を楽しめました。地図読みは言語を学ぶようなもので、最初は抽象的な記号の集まりにしか見えなかったものが、慣れてくるとだんだん視覚イメージと結び付いてきます。
なかなかピンポイントで場所を探し当てるのは難しく、複数人で読むと他の人の判断に引きずられがちなことにも注意が必要ですが、毎回想像力を働かせて練習するようにしてみてください。(N森)
テントで寝れるだろうか、重たい荷物を背を負って歩けるだろうとかと不安でしたが、楽しいテント泊を経験することができました。早朝からの比良山縦走は木々の緑がきれいで清々しく気持ちがよかったです。読図はまだまだ苦手ですが、いざというとき困らないよう練習していきたいです。(N村)
テント泊の荷物を持ってダラダラしたダケ道を八雲ヶ原まで登れるかが一番の心配だったが、無事何とか到着できたことが一番うれしかった。幻のぶなの巨木は残念ながら見つけることができなかったが、またいつか出会ってみたい。
途中で小雨も降ったが大事には至らず、夕食もみんなで楽しく食べることができて良かった。翌日は天気に恵まれ、早出で出発したので早朝の山や木々のすがすがしい景色、雨に濡れてキラキラしたコケに感動した。読図だけでなく、リーダーとして先頭で歩くと緊張する。全体の動きなども見られるようゆとりを持つことが必要だと思った。読図は相変わらず苦手で難しいが、繰り返す中で少しずつでもわかるようになっていきたい。(S水)
今回の山行では、パーティーでのテント泊とバリエーションルートでの地図読みの練習を主に学んだ。テント泊は小雨の降る中での設営と夕食だったが、あまり風がなかったことや適当なテント場が見つかったことからスムーズに泊まることができた。食事も共同食というよりは個食というスタイルだったが、楽しく過ごすことができた。地図読み山行は、わかりやすい尾根道では現在地の把握も含めて順調に進むことができたが、尾根の終点からの下りをどの方向に降りるか、見極めが困難だった。下りの地図読みは慎重にとの指摘を体感した山行だった。(T本)
のしかかる重いザック、夜中にテントを叩く雨の音、トイレがない、計画書通り歩けるのか・・不安材料がいっぱいだったが、多くのことを教えてもらい、充実の2日間だった。武奈ヶ岳に辿り着いて見渡せた景色がしんどさや不安な気持ちを消し去ってくれた。たくさんの赤ハラ、迷い猟犬
、マダニとの予期せぬ出会いも興味深かった。読図はまだまだ経験を積まないと習得できないことも身にしみて分かった。(S口)