個人山行 矢筈が岳・太神山 欲の名残穴を探しに

【 実施日】2022年4月20日 快晴

参加者:K原(L)、N西(感想)

【コースタイム】

8:15富川道出合―9:40矢筈が岳―11:20太神山11:35―15:50迎不動―16:05富川道出合

 

 

 

 青空のもと矢筈ヶ岳と太神山に行ってきた。駐車場には一番乗りで、私たち以外に誰もいない。新緑とミツバツツジが登山道を鮮やかにしてくれている。花崗岩からなる石の道がでてくる。登山口から1km程歩いたところのナメ沢には、陽が射しこみキラキラしてとてもきれい。岩場を歩き進み、分岐を矢筈ヶ岳の方向に進む。山頂手前には「出合」の表示があり、この先には行かないように“通せんぼ“の木が置かれている。斜面を登り9:40矢筈ヶ岳に到着。堂山が見える。イワウチワのお花はまだ咲いていないようだ。お花が咲くのは1週間後くらいだろうか。山頂では篠笛によるレクイエムとともに追悼をしてきた。きっと天国からこの景色を楽しまれているだろう。
 太神山に向かう。私が先を歩く。柔らかい土を踏みしめながら歩いていくと分岐に差しかかり、「どっちかな?」と思い位置を確認すると、どうやら尾根を1本間違えてしまったようだ。どこで間違えたのか?赤いリボンが木に結ばれていたはずなのに。正規ルートに向かって引き返す。登山道の土が柔らかいと話をしていたときに気づけばよかったがわからなかった。聞くと、K原さんも“なんか道が違うな?”と感じておられたようだ。10分程歩いて登山道まで戻ると、太神山の方向を示す表示がちゃんとあった。お喋りに夢中になって見落としてしまったようだ。間違って歩いた道にも赤いリボンが結ばれていましたが、このリボンは登山道を示すリボンではなかったようだ。太神山への道は踏み固められ硬かった。踏み跡通りに歩いていき、途中から東海自然歩道に合流する。低山でもいろんな景色が楽しめる。
 不動寺の入り口ではなんとも柔和な表情の不動寺二尊門の石仏が出迎えてくれる。女児は願い事、男児は考え事をしているようだ。この道を東に進むと信楽に続くのか。参道を進んでいくと六地蔵様が祀られており、境内に入ると桜が満開だった。太神山の桜は遅咲きのようだ。桜の花びらが舞い散る様子は何と儚げなことだろう。静かで贅沢な時間であった。ピンクの絨毯の上を歩き、階段を上ると立派な舞台造りが見えてくる。ここで初めて人に会った。更に急な階段を上ると本堂があり、大きな岩は胎内くぐりのように通ることができる。その上に三角点がある。
 太神山から北に向かって、東海自然歩道の分岐で地形図を頼りに新免の方向に歩く。今日はここからが藪漕ぎだ。この時期の笹はなんと鋭いのだろう。油断すると手が切れそうで、服も破れそうだ。宝探しのために掘られた穴の周りは樹木が育たなくなってしまったようだ。雨が降ると土砂崩れしそうな状況になっていた。その先も藪漕ぎしながらルート探索を進めたが、テープも目印も踏み跡も見当たらず、どこから目的地に入っていったらいいのかわからず、タイムリミットが近づいてきて、440m付近で引き返した。帰りは東海自然歩道から下山した。しかめ面をしている泣不動が石に掘られている。迎不動を通過し、川音を聴きながら林道を下ってきた。低山ながらバリエーションに飛んだ大満足の山行であった。