※4/29 参加者の感想を追記、写真追加、コースタイムを一部修正しました。
【実施日】 2021年4月25日(日)
【天候】 晴れたり曇ったり、小雨あり
【走行距離】100km×2(200km)
【参加者】 K原(車)、M内(車)、K内(車・記録)、M田、Y口、N西、A隅、K川、A井、N村(比良雪稜会・熊森)、O太 (熊森) 11名
【コースタイム】
米プラザ琵琶湖大橋6:10―7:10道の駅・熊川宿7:20-8:10赤坂山登山口
-8:12倒木・下車後倒木処理始める(約1.2km間)…9:10標高445高圧線(南側)下駐車・登山開始9:30…9:39林道終点…9:48支流出合…9:59標高505・沢分岐
…10:11標高545・源頭…10:18標高565・新庄乗越10:26…10:45P661…11:26P80611:37…11:51標高835・風力計測塔伐採地11:58…12:26P850(昼食休憩)13:02…ブナ巨木計測…14:02標高835・風力計測塔伐採地…14:16P80614:28…14:48標高680・小休憩14:55…15:13新庄乗越…15:41林道終点…15:52駐車地16:04―16:18赤坂山登山口―17:09道の駅・熊川宿17:15―18:18米プラザ琵琶湖大橋
【記録】
整地作業中のショベルカーの脇を通らせてもらって、赤坂山登山口へ。少しでも林道を奥へ進もうと、チェーンソー、のこぎり2丁を使っての倒木撤去作業を実施。送電線手前のぬかるんだ広場までに1時間かかった。沢に降り、支流分岐点まで紐を頼りにたどり着く。晴天が続いたおかげで支流の水量も少なく、何度かあった渡渉でも靴の中まで濡れた人はいなかった。
新庄乗越から・661へ。ここからブナのハイライトが始まる。新緑は色鮮やかな黄緑色。標高が上がるにつれ淡い早緑に変わっていく。・806までの広い尾根のブナ林を散策する。巨木が混じる素敵な場所だ。
尾根を西に進み始めるとすぐに鉄塔が目に入った。風を切る音が不気味に響いている。見上げる首が痛くなるほど高い塔。建設資材をヘリで運び上げるために切り開かれたスペースは思っていた以上に広い。去年11月秋の観察会で、健脚メンバーが撮ってくれた切られたブナ巨木の切り株を見た。痛々しいほど白く、大きかった。(周囲400cm)
風の強い尾根をP850まで進む。この尾根には目立つ巨木は無かった。風のせいで育たないのだろうか?
密になるのを避けながら思い思いの場所で昼食。暗雲が出てきて白いものの混じった小雨が降り始めた。寒くなって来たので、庄部谷山のピークハントに向かった二人の帰りを待たずに、計測をしながら帰路につく。4、5本形だけ測ればいいと思っていたが、みんな積極的に参加してくれ、19本も計測。特に・806ピークのブナは巨木が多く、一番太いものは360cmを超えた。
(詳細な計測結果は、後日報告予定。お楽しみに。)
【参加者の感想】
かねてより湖北のブナ林散歩を楽しみに、アタックし易い山をチョコチョコとツマミ食いしていた。ガイドブックやネット検索で情報集めているが、山が深く怖い山域なので新たな一歩が踏み出せていなかった。そんな折に昨年美浜町の風力発電計画にからむ調査登山案内を熊森さんから受け、庄部谷山や芦谷山が身近になった。昨年は風邪で熊森山行は欠席となり、第2弾の調査登山には何が何でもの思いで参加させてもらった。
参加メンバーを見て、上谷山登山体験者が多く、皆さんに付いて歩けるか不安だった。それが林道倒木処理におわれ、不安は消しとぶ。折戸谷支流は歩きにくかったが栃の巨木と新緑にまず感動。源頭急斜面を登りきった新庄乗越で、N村さんのスマホ地図で現在地確認。改めて登山環境の変化に驚く。
661ピークから標高806のブナ林尾根の新緑に再び感動。巨木だけでなく倒木や若木も混じる自然林の豊かさにまたまた感動。ただ下山時に迷いやすい箇所が2つあるのが気になる。
標高806から東西尾根に入った途端、冷たい北風が強くブナも芽吹きが浅い。風力計測用塔に登ると広い伐採地。ブナ巨木の切り株が痛々しく残る。朝が早かったので腹が空いてたが、標高850までブナ林を楽しみながら寒い強い北風に吹かれながら登る。
昼食休憩後、同じルートを下山。標高806までのブナ巨木計測調査が今回の目的。幹廻りが両手広げた2人分程の巨木を探し皆で約1時間計測続ける。同根でも途中から二股の巨木も多かった。
新庄乗越までの南北尾根は、K原さんの先導で難なく通過。高圧線下の駐車地へ無事下山。赤坂山登山口から林道終点まで2km弱の折戸谷林道を倒木処理しながら高圧線下まで悪い路面と張り出し枝に叩かれながら車運転して頂いた方々にお礼申し上げます。事前に二度にわたりルート偵察され準備して頂いた方々ありがとうございました。
●気付いたこと
巨木調査の役割分担を参加者に遠慮なく、事前に指示して下さい。探しながら計測に協力するのは全員として、計測担当者(メジャー持参)・カメラ担当者・座標軸記録者・計測記録者(記入用紙持参)など。 O太(熊森)
大人2人が手を伸ばしても抱えきれないほどの太い幹のブナが何本もあり、新緑のブナ林はとても美しかったです。いったいあれほどになるのに、何百年かかるのでしょうか。それが一瞬にして切り倒されてしまうとは悲しいことです。巨木ブナの切り口はまだ少し瑞々しくブナの涙のようです。
風力発電にどれほどのメリットがあるのでしょうか。あれだけのブナ林を伐採した後の影響はきちんと考えられているのでしょうかと思ってしまいます。私はこの現状を最近知ったばかりです。きっかけがなければ知ることはなかったと思いますが、とても大事な問題です。野坂山地の風力開発以外にも、人間の都合で各地でいろんな計画が進められているのだと思います。一人でも多くの方に山を取り巻く環境問題を知っていただけるように山友会を通して微力ながら発信できればと思います。(N西)