甲斐駒ケ岳 黄蓮谷右俣 沢登り

日   程: 2015年8月14日(金)~16日(日)
参 加 者: K坂

記   録

◆14日(曇り)
 矢立石Pを9:12出~尾白川入渓11:15/12時~花岩15時(泊)…

 13日は全国的に雨が降り計画を遅らせる。~今朝も雨模様かと思いつつ、道の駅「白州」で準備を済ませ日向山登山口に着くと満車寸前でした。しかし目前の白川林道ゲートを越えると一人旅となる。もし雨が降れば、東屋か三ヶ所の隧道内も整地不要でビバーク可能と思いながら進む。荒れた林道終点から垂直の壁をロープを頼りに標高差100mの尾白川に下り入渓です…予想外に水量は少なく穏やかで沢水も緑色~ゆっくり沢装備の仕度して歩き始める。滑り滝や梯子滝を越えると渓谷の趣きです。高巻きにはテープや残置ロープもあり三時間ほどで噴水滝の花岩に着く。手前にはビバーク跡が三ヶ所ありで林の中にツェルトを張る。ビールを冷やし周囲の岩屋を散策する。少し上にも大きな洞窟が見えたが沢に戻りビールを賞味する。ゆっくりと沢中で夕刻まで過ごし樹林の屋根付きツェルトに潜り込む。夜中は暖かく快適でした。…


◆15日(快晴)
 噴水滝6:25出~獅子岩7:20~黄蓮谷出合8:20~千丈滝右岸の石碑9:40~坊主滝の下部10:35~二俣から右俣12時/20~奥千丈滝上部15時~インゼル雪渓(泊)16:20…

 今日は核心部ですが奥千丈滝上部までほとんど高巻きの連続でした。高巻きルートは見極めが肝心と焦らずに進むと残置スリングの懸垂場所も見受けられる。更に尾根越えると結局はロープ不使用で沢に出た。核心部の奥千丈滝上には展望台の砂地があり電話が可能でした。立ち去る前に、驚いた事に若者2人に追いつかれる。今日だけで此処までと早いスピードでした。場所を譲り私は上を目指してナメ状のルートを登る~広い岩肌でも水線沿いが登り易い。飛沫を浴びて、やっと沢登りかと思いつつ進むと雪渓が現れ右岸に焚き火跡を見つける。前方は行き止まりの様な涸れ滝と断崖です…振り向くと雲海に浮かぶ八ヶ岳連峰でした。ここまでは沢水が、やっと流れているので泊まりを決める。~さっそく焚き火の準備に取り掛かる。マキを集めると、今回は着火剤持参でした。夕闇は早くツェルトに入り服を着込むが夜中に気温は12度ほどに下がる。深夜には足が飛び出していて寒いと目覚める。…


◆16日(晴れ)
 5:35出~15+10m滝左岸越え~三段60m枯れ滝7:10~登山道出合10:05~甲斐駒ケ岳10:15/11時~黒戸尾根エスケープ~七丈小屋13:20/30~竹宇駒ケ岳神社18:35下山…

 未明の星空を楽しみ出発の準備をする。今日中に山頂へ抜けないと明日から雨予想~明るくなり左岸雪渓からガレを慎重に越えると二段涸れ滝は容易でした。60m滝は左岸の尾根を高巻き、抜け出しが少し曖昧もトラバースで右俣に降り立つ。もう滝も水も無くガレた岩場を登るだけでした。山頂直下を目指しつつ右手の尾根沿いを詰めると踏み跡が明瞭となり青い空が眩しい。お花畑の傾斜地をジクザクに行くと登山道に出る。大岩の先の山頂からは雲が湧いて景色は駄目でした。賑わう山頂の端でゆっくりと沢装備をしまい込みむ…明日の日向山周回は諦め「黒戸尾根エスケープ下山」とメールする。下山開始すると昨日の若い2人と這松尾根で出合う。最後は藪を漕いだようだが山頂へ向かって行った。雷鳥も現れ初めてのルートは楽しい。七丈小屋では小銭が無いと主が怒り、何も買えずでした。~ここにも黒部の山賊がいた?ネットでも横暴な小屋と掲載されていたが諦める。標高差2200mの下り切ると日没寸前でした。


【追記】 今夏は沢登りと目標を定めるが天気の不安で黒部より変更で黄蓮谷でした~黄蓮谷は五丈沢からエスケープ可能なのと、単独の記録も観られ他のネット記録からも調べて決行でした。
奥千丈滝までは高巻きの連続で藪漕ぎです…普段より水量も少なく天気に恵まれ幸運でした。

最後の大滝と山頂に続く青空
最後の大滝と山頂に続く青空
山頂は二度目~30年ぶり
山頂は二度目~30年ぶり