針ノ木岳 マヤクボ沢 山スキー

日   程: 2014年5月17日(土)

天   候: 曇りのち晴れ、風強し
参 加 者: O氏(CL一般),Y森(SL)の2人 集合米原前夜18時半

距   離: 往復約13.1km

累積標高差: 1,250m
コースタイム:                        
6:25扇沢無料駐車場(標高1,430m)発 →7:45 大沢小屋少し上で休憩(1.680m)7:53 → 9:33マヤクボ沢出合で休憩(2,250m)9:49 →10:55マヤクボ沢台地上で休憩(2,540m)11:22→11:48針ノ木岳とスバリ岳のコル(2,670m)で終了12:20→(マヤクボ沢滑降)→12:34マヤクボ沢出合で休憩(2,245m)12:50 → (針ノ木雪渓滑降) →13:55扇沢無料駐車場(標高1,430m)着

 

記   録

 針ノ木岳に山スキーで登頂の経験があるOさんと一緒に、今シーズン最後の山スキーに出かけることにしました。何年も山スキーをしている私ですが、針ノ木岳は山スキーでは、まだ、行っていないのです。
 朝5時、扇沢の天気は、どんより、小雨も降っている。風もある。ああ、晴れのはずが・・・。テンション下がる~。もう登らずに帰ろうかと、そんな気持ちも湧き出す始末。でも高い高速代ももったいないし、雨が上がるのを祈りながら準備する。
 30分出発を遅らし、6時半に小雨が止んだので「良し行こう」とスキーを担いで駐車場を出発。本当はそんなに元気じゃなかった。なんとなく出発時間が来たという感じ。ターミナル横から夏道登山道をしばらく行くと車道にでる。そのまま500m程進み、左の地道に入り、雪渓末端を横断し、右岸に取りつく。(標高1,600mくらい)4人の男性チームの後ろに着き急斜面を登りきる。その後は雪渓の右岸を進み2~3の堰堤を超える。標高1670mくらいで左手に蓮華大沢右俣が見えてくる。見た目大きなデブリはなさそうであった。顔を右に向ければ大沢小屋が見える。そしてすぐ4つ目の堰堤を越え、やっとシール登行の始まりとなる。今年はこのあたりは雪が多そうです。

 

扇沢からスキーを担いで出発 (槍よりは楽なはず)
扇沢からスキーを担いで出発 (槍よりは楽なはず)
針ノ木雪渓を登行。空は、どんより、山頂は雲の中
針ノ木雪渓を登行。空は、どんより、山頂は雲の中

振り返っても、どんより、赤沢岳、鳴沢岳も雲の中
振り返っても、どんより、赤沢岳、鳴沢岳も雲の中
マヤクボ沢出合からカールへ登行
マヤクボ沢出合からカールへ登行

 

 ここから標高差約550m登ってマヤクボ沢出合である。雪渓正面に針ノ木岳が見えるはずだが、上部斜面はガスの中。どんより曇りのままである。今年はデブリも、それ程ひどくなく帰りも滑れそうである。振り返ると爺ケ岳が正面に見えるが、やはり山頂部分だけ雲で隠れている。途中で安全のためクトーを付け登っていく。大沢より1時間40分でマヤクボ沢出合に到着。ここで休憩。4人組さんは一足早く出発。空気も薄くなりはじめ、私は苦しい。だんだんと急斜面になり、クトーかアイゼン必須の斜面となる。なんとか遅れながら、やっとマヤクボ沢台地上(モレーン台地?とか)に乗り上げる。Oさんが待っていて下さいました。しかし、山頂部分はガス、反対側の蓮華岳もガス。空には時折、雲が激しく舞っている。この様子では稜線にでたら、すごい風が待ち構えていそうである。4人組さんも行動が決まらない様子。さてどうしようかと悩んだ末、針ノ木とスバリの稜線上の鞍部に向かうことにする。このコルに向かうということは山頂を諦めるということである。昨夜の雨はここでは新雪。所々吹き溜まりのように白い斜面となっている。

 

やっと急斜面を登り切りマヤクボ沢台地上に到着
やっと急斜面を登り切りマヤクボ沢台地上に到着
針ノ木岳とスバリ岳のコルに向けて登行
針ノ木岳とスバリ岳のコルに向けて登行

 

 長い休憩を終え、コルに向かう。ふと後ろをみると4人組さんもこちらにむかっている。約150mのシール登行(30分たらず)は意外と早かった。コルに着くと、そこはガスの中だった。滑降準備をしていたら、ガスが取れはじめ、時おり眼下に黒部湖の緑色の湖面が現れる。左を見ると、針ノ木岳の頂上が見える。岩ばかりに雪がこびり付いた感じの岩場である。後ろを見れば蓮華岳山頂も雲が取れ始めている。コルは意外にも風はあるものの、強くない。針ノ木岳山頂はわからないが。そのうち立山のタンボ平や大観望も見えはじめ、雪も豊富でまだ滑れそうな感じに見えた。納得の景色です。皆さん、マヤクボ沢台地で帰らず、ここまで来て良かったとの声が出ていました。

 

コルで休憩しているとガスも取れ黒部湖が。反対側は雪がない。
コルで休憩しているとガスも取れ黒部湖が。反対側は雪がない。
コルより、針ノ木岳山頂部
コルより、針ノ木岳山頂部

ようやく立山の雄姿も見えてきました。
ようやく立山の雄姿も見えてきました。
マヤクボ沢を滑降、ザラメ雪で快適
マヤクボ沢を滑降、ザラメ雪で快適

ガスも取れ安心のマヤクボ沢、一人占めです
ガスも取れ安心のマヤクボ沢、一人占めです
針ノ木雪渓に向けて飛ばすO氏。滑降いい
針ノ木雪渓に向けて飛ばすO氏。滑降いい

 

 さて、4人組さんより一足先に滑降。私はマヤクボ沢を絶対滑りたかったのです。ザラメ快適。最高。昨夜の新雪斜面はパス(ストップスノーで滑らない)O音さん、雄叫び最高にカールの中へ消えていく。カールの下から自分達の描いたシュプールの跡を写真に納め満足の顔。真っ新な斜面にお絵描きしてマヤクボ沢出合で大休憩。爺ケ岳を眺め、春スキーの醍醐味に満足し、来て良かったと思うひと時でした。Oさん山頂には届かずごめんなさい。その後、針ノ木雪渓の2,000mくらいまでは、快適に滑れました。
その後は、石を避けながら(本当は避けきれなかった。板の裏は傷だらけ(-_-;))1,600mまで滑り、そこからは板を担いで扇沢無料駐車場へ。コルから休憩いれても1時間半で下山できました。スキーは早い。
 今日で、今シーズンの山スキーは終了です。Oさま、歩みの遅い私にお付き合い下さりありがとうござました。また、ご同行して下さった皆様の応援があったればこそ今シーズンを無事に終えることができたのだと感謝申し上げております。ありがとうございました。来シーズンもよろしくお願いいたします。M(__)m

(Y森)

 

 

登りで怖かった急斜面も快適なザラメ斜面でした
登りで怖かった急斜面も快適なザラメ斜面でした
最後に蓮華岳の姿を一枚。夏はコマクサがいっぱいです。
最後に蓮華岳の姿を一枚。夏はコマクサがいっぱいです。